FW21 TYPEWRITER SHIRTS

「ベーシックアイテムは売りづらいよ」




とは 僕と同じように自分一人でブランドを運営している友人たち共通の弁。




他のブランドとの差異がわかりづらいから、
価格の安いところ、あるいは信頼感のあるところで購入されがち。


それは前職で散々経験したから理解していたし
自分自身もやっぱり同じように選んで購入することが多い。




そうなると
何かしらフックになるポイントを作って 差別化してあげないといけない。

初めましてのブランドの品質なんて知る由も無いし
どこの馬の骨が作っているかもわからない。

目立つところがなければ、触ってももらえないかも…




でも

やっぱりいらないデザインは、いらない。

という結論に至りました。




僕個人はそう言う、変わったデザインに惹かれて購入したものは
だいたいそのデザインがうっとおしくなって手放してしまうのが常だったからです。


デザインの効いたものは他の人に任せて、
自分はベーシックアイテムを ベーシックアイテムのままやってみよう。
直球勝負でパターン、縫製、素材で見てもらおう…




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…と決めた結果、
最初のシーズンのシャツはあんまり世の中に出回らないこととになりました…


台衿付きシャツカラー、ホームベース型ポケット、前立てありの
極めてベーシックなシャツ。




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アメリカの老舗ブランドのシルエットをベースにしつつ、
長過ぎると思っていた丈はタックアウトしても収まりがよい長さに。

程よくゆとりがありながらカジュアルすぎないバランスを狙いました。


カフスが、
折伏せが、
ヨークが…



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とか

作りに関して上げ出したら本当にキリ無いのですが
吊るしの状態では極めてベーシック。


「着てもらえたらわかってもらえる」

と自分では思っていても
着てもらえなければしょうがない。

それがお客様のジャッジだから。


自己満足ではいけませんね。




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でもしつこくやろう。


「普通のシャツ」


の選択肢の一つに挙げてもらえるように、
もっとクオリティも上げて。



by tspacemen | 2021-04-30 16:45 | FASHION | Comments(0)

雑記

by 鈴木 健郎