2016年 06月 25日
Ryan Mcginley “Body Loud”展 @オペラシティアートギャラリー
やっと行けた。
そしてまた絶対行く。
新宿のオペラシティ、アートギャラリーで開催中の
ライアン・マッギンレーの「ボディ・ラウド!」
ヒカリエでの展示以来の個展です。
センシティブな光の捉え方と、
現像前にフィルムを感光させているのか?
と思えるようなドラマティックな色彩。
誰しも必ず持っている 個性の美しさ。
人間讃歌
と呼べるような 多幸感に満ちた作風が本当に素敵。
最近の作品ではよりシンプルに、そこに強くフォーカスされているように思います。
技術的な部分へは僕は何も言えませんけれども
みずみずしい若さを切り取らせたら 彼ほどにセンシティブな写真家はいないと思う。
ロケーションも毎回素晴らしい。
同じ世界に こんな美しい風景があるのかと。
あの世があるなら
彼の切り取る世界のようであってほしい。
かと思えば、
リアルな自然の中の人間
を表現し出した近年。
自然の偉大さ (NHKっぽい言い回し) に対して
人間はいかに小さいか
しかしどれだけ逞しいか。
なんとなく水木しげる。
僕の好きな写真家の多くに共通して言えますが
彼もまた “共犯者” としてそこにおり、
同じ体験をしているように思える。
写真家 / 被写体
の垣根の無い目線で捉えた瞬間だから
自分にもある風景として納得できるし、共感できる。
壁一面のポートレイトは
どんな人種 / 性別 / 年齢 / 嗜好 の人にでも
無条件に美しさはありえる。
と強く肯定されているような気がしました。
(これには彼が セクシャルマイノリティであることが強く影響しているかもしれません。)
僕は自分の容姿に納得してはいないけれども
何よりその気持ちが
僕にもある (かも知れない) 魅力を潰してしまっているのだよ、と
笑いながら、肩に手をかけて諭されるような…
夭逝したダッシュ・スノウ、
今やビッグネームとなったダン・コーレン。
親友 (らしい) 2人の写真が 会場入ってすぐに展示されているところに
ライアン・マッギンレーの人柄を感じた気がした。
ヌードが多いので、
そこに抵抗感がある方には難しいかも知れませんが
そうでなければ この展示に必ず背中を押してもらえることと思います。
金子みすゞの有名な詩の一節に
「みんなちがって みんないい」
というのがあります。
まさしく彼は
その様な目で世界を見ているのでは無いかな。
by tspacemen
| 2016-06-25 23:45
| art
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