Electric Prunes @新代田FEVER

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夕方までに仕事をまとめて、おじいちゃんたちのライブを見に新代田へ。




どの路線も遅延、遅延ですっかり遅くなってしまいました。

物販をしていたVinylの店長さんと二言三言お話しし、フロアへ。


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うお…

いや、まあ大雪ですしね。
わかりますよ。
遅れているんでしょう、電車。

少なすぎるもの。
ざっと見ても40人位しかいないもの。


今更知名度も何も無いでしょう…
(キノコホテルはそこそこ集客に繋がるかと思っていたのですが)




場末のライブバーの雰囲気を醸したままキノコホテル。


寺山修司の世界観が好きそう、程度のイメージしかありませんでしたが
日本のロックに海外のガレージやサイケを偏り過ぎずに合わせていて 結構新鮮。

ヴォーカルの徹底したキャラクターに対して
他メンバーのびっくりするくらいの普通ぶりが笑えました。


普段事務しています、みたいな。


演奏凄いうまいというギャップがやばい(特にベース)




苦手なタイプの日本のロックなのと、

(僕は多分 根底にあるのが歌謡曲なタイプがダメなんだと思う)

シンセのサウンドがベタベタし過ぎているのが惜しいなあ と言うのが素直なところで、
残念ながら

「うわ!なにこれ凄いぞこのバンド!早速明日にでもCD買わなくちゃ!」

とはなりませんでしたが、
ユニオンでやっすく並んでいて 且つなんも目ぼしいものがなかったら…
手には取る…かな……


ドラムの方のやたら親近感のある雰囲気と
ボーカルの方がバチバチに服装、キャラ、小道具を決めているのに
スリーブレスジャケットからヒートテック的な首広カットソーが覗いている事がやたら印象に残りました。

ちょっとフェチズムにも似た感情…




て言うかねえ、
隣でノリノリになっていらしたこのバンドのファンのおじさんの
ポマード臭がキツくってキツくって。

正直写真どころじゃありませんでした。
ちょっと無念。




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そしてエレクトリック・プルーンズ!
(相変わらず人は少ない、少な過ぎる。
て言うか最前列の人達はキノコホテルのファンだったようだ)

キノコホテルの後だからかメンバーが超デカい。


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当時よりもロッカー然としています。
ジャガード織のジャケットに カフスがフリルのシャツとか、
錦野旦も真っ青だよって思った。

ちょっと内田裕也入ってる。


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エフェクター多い!
ほとんどファズ。


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勿論時代は流れているわけで、
今日的には少しサウンドの間が気になるところもありましたが

ユニークなエフェクトに
今も変わらないあの独特の歌声、
(絶対声出ないだろうと思っていただけにこれには驚いた)
60'sリズム&ブルースのライトなグルーヴ感

がっかりするかも…なんてのは全くの杞憂で。
(告白すれば「今夜は眠れない」には少しだけがっかりした。
もっともっとフリーキーなプレイを期待してしまっていた)




一曲毎に
「どや!やったで母ちゃん!」
の表情と
拍手へのお礼を必ず言う姿に、
全盛期を過ぎて久しいロッカーを取り巻く環境やら、
まさか還暦を過ぎて海外でやるとは思わなかった!と言う喜びや感謝を勝手に邪推してしまい…

図らずしも心がほっこりしてしまった。




慣性の法則を無視した緩急の付け方
全く無軌道なエフェクトの差し替えも
円熟したテクニックと 場数の多さによりきちんと機能していて
サイケデリックの感覚が空間から滲み出るよう。


現Spectrumのソニック・ブームを筆頭に
現代のネオサイケの奏でるサウンドのインスピレーション源となった事は
十二分に理解できました。

楽器を置き換えてはいますが、
今日のライブに聴こえたギターと同様の「効果」を狙っているのだと。




おそらく僕が見る最初で最後のオリジナル・サイケ・バンドのライブは
好きな音楽同志が明確に繋がっていることを確認させてくれました。


引用とアレンジ、
全く新しいものが急に生まれる事は無い。
(それはきっと音楽に限ったことではないだろう)




「今日はこんなに寒い雪の中来てくれて本当にありがとう。
俺たちはまた必ず、必ずまた日本に戻ってくるよ」

の言葉を信じて、
ディスコグラフィを集めつつ 楽しみに待ちたいと思います。


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そして帰り際、セットリストを撮らせて頂きました。




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にしても降りますね。
Commented by ひよこ at 2014-02-10 10:30 x
エフェクターというよりは、トランスフォーマーの玩具コレクション!
いや、すごいですね、60年代のサイケバンドまで来日できるご時世だとは。
それから、Tシャツ、やばいですよ、これ着てたら夜中の暗闇のランニングでも職務質問されますよ。
大昔に、女の人のハダカのプリントがしているシャツを平気で着ている日本人男子、ロンドンで見かけました。やめてくれ〜、同じ日本人として恥ずかし〜、ってなりました。

そうそう、まったく関係ないところでのコメントで申し訳ないんですけど、思い出したので。
SpectrumのシングルのTure love~はアメリカのミュージシャン/アーティストのダニエル・ジョンストン Daniel Johnston(80年代後半から活動)のカヴァーです。(ソニオさんにはあんな詩は絶対書けない、ていうか、書いたらうけるwww カヴァーでも充分うけました)。いろんな意味で面白い方なので、時間のあるときにでも是非調べてくださいな。

(私もリンクさせてもらおうと思ったんだけど、よくブログの仕組みがわかっていないので、出来なかった... 気力が回復したらも一度やってみます)
Commented by tspacemen at 2014-02-10 22:44
ひよこさん

おじいちゃんたちは仕事に飢えていたのでは無いかと推測されます。冗談
でも有難いですよね、今も現役のオリジナルサイケなんて数える程もいないですから、それを見ることができるなんて。
新宿のvinyl japanと言ういかがわしい
(けれどすごい品揃えの)
レコード店のアニバーサリー企画でのイベントだったのですけれど、
毎度全くもってアニバーサリー感の無い外タレを引っ張ってくる所が最高なんです。

True Love…はダニエル・ジョンストンのカバーだったのですか!
四、五枚程度アルバム持ってはいますが それは知りませんでした。なんと恥かしい。
インディアン・サマーのビート・ハプニングと良い、ハウ・ユー・サティスファイ・ミーの元ネタ、ホリーズと良い
ダニエル・ジョンストンと良い
海外のアーティストのカバーって日本人の感覚だと「?」てなるものがあります。
どれも大好きですけれどね。

と思うと、そればりの歌詞の曲を金太郎飴が如くボコボコ量産する霊的な元相方、
かなりやばいです。笑

リンクはおいおい、お願いします。
やっぱり嬉しいものですので…
Commented by ひよこ at 2014-02-13 09:56 x
そこまでダニエル持っていて、何故!?
これまたウケるwww
ジェイさん、メジャーになりすぎて全く聴いていませんが、そんな歌詞を書いていたのですか(どうりでメジャー受けした筈だわ)。
解散後、ソニさんのほうが大きくなると思いきや、想像を裏切ってくれたキャリア展開でした。
それまでスペースメンのスの字さえ意地でもプリントしようとしなかったあのNMEが、大手会社に移ったら手のひらを返したような態度に出て。ああ、音楽業界って、コワイ。
by tspacemen | 2014-02-08 23:39 | music | Comments(3)

雑記

by 鈴木 健郎