ADD N TO (X)

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ADD N TO (X)、
イギリスはロンドンで結成された
エレクトロクラッシュ、エクスペリメンタル、スペースロックバンド。

Fuxaの「Sun is Shining」にて、
ボーカルのAnn Shentonがゲスト参加していた事で買わずにいたのを思い出し
ようやく購入。


エレクトロクラッシュと括られてますけど、
1stアルバム「VERO ELECTRONICS」は
カテゴリの直訳そのまま、まさしく電子事故。
今で言うところのパンキッシュなダンスミュージックではありません。


ビョッ ビョッ ビョッ ビョッ ビョッ
ピーーーーーーーーーーーーーーーー
キュィィィイイイイイイィィィィィィ
テーレーテーレーテーレーテーレー
ズン チ ズン チ ズン チ ズン チ ズン チ
(すごい!文字で完全に曲を再現している!)

人によっては音楽とも思えないんじゃないだろうか。
アナログシンセの発信音をごたまぜにして
丸々50分ツマミをいじりきる、
実験音響ここに極まれりと言った内容。

前述Fuxaや 先生によるEARともリンクしますが
彼らがサイケデリックを向き、
アンビエントな音作りをしているのに対して
このバンドはパンクを下敷きに、
アヴァンギャルドでポップな曲作りを指標している物と思われます。

これがパッケージングされて売られている事に
イギリスの音楽の自由さ(もはや寛容さ、とも言える)が伺えます。




Muteから出された3rdアルバム
「AVANT HARD」は より聞きやすい内容に仕上がっておりますが
相も変わらず多分に実験的、
かつモンドな雰囲気も漂わせていて
現れては消えた数多のエレクトロクラッシュ・アーティストとは
表現の幅の違いが聞いて取れる。
(彼らも消えたけど)
前半〜中盤のパンキッシュな曲も もちろんかっこいいけど、
終盤のモンド全開スペースロックな辺りはマジで最高。

そしてハンマービート(大好物)を始め、
インダストリアルなリズムが これまた良い。
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WarpのBROADCASTを思い出さないでもない。




デトロイトのエレクトロクラッシュバンドADULT.が好きな人は
このアルバム辺りから手を出してみる事をお勧めします。


他にも
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「THE ELECTRIC RECORD FOR CHILDREN」「THE ELECTRIC LUCIFER」と言う
最高のモンド/サイケアルバムを残したBRUCE HAACK、

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電子サイケの極北
「AN ELECTRIC STORM」一枚で解散してしまった、
ダリア・ダービシャー擁する
WHITE NOISE

あたりが好きで、他のジャンルも聞ける人も嫌いじゃないと思います。




ブッ飛びだけが売りのバンドかと思っていただけに
(失礼致しました…)
これは嬉しい誤算。

他の作品も探してみようっと。


ADD N TO (X) / Inevitable Fast Access (Sleeze)

良いか悪いかは分からないけど、調子っ外れのシンセと
後ろのトレモロのかかった重点音のドローンが素敵。
良いか悪いかは分からないけど。


ADD N TO (X) / FYUZ

ボーカルの使い方がクール。
曲の性急さ、シンセの疾走感も良い。


ADD N TO (X) / MACHINE IS BORED WITH LOVE

モンドっすなあー超たまらん。

by tspacemen | 2013-12-14 10:07 | music | Comments(0)

雑記

by 鈴木 健郎